研究テーマ |
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所属長名 |
研究テーマ詳細 |
所属・ラボ名 |
AI画像解析を活⽤したマウス胚の四次元細胞追跡・動態定量 |
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大浪 修一 |
生物の発生において、受精卵から分裂した各細胞はどのタイミングでどのようなメカニズムを通じて体の中でそれぞれの役割を持つようになるのでしょうか。顕微鏡を用いたイメージングと画像解析を組み合わせることでこのような疑問にアプローチすることができます。本研究では、マウスの発生過程を一細胞レベルで捉えた四次元(三次元空間+時間)イメージングデータをAI画像解析により大量かつ効率的に解析し、各細胞の追跡と動態特徴の定量化を行います。AI画像解析を活用して、マウス胚における発生過程の解明を目指しましょう。 |
発生動態研究チーム |
⼀分⼦・超解像ライブセルイメージング |
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岡田 康志 |
ER、ゴルジ体、ミトコンドリアなど、細胞の中の様々な構造が教科書に記載されています。これらの構造は、細胞の中で本当はどんな形をしていて、どんな風に動き、機能しているか見たことがありますか? また、細胞の中では、様々なタンパク質分⼦が様々な機能を果たしています。そんな「はたらく分⼦」の様⼦を⾒てみたいと思いませんか︖ 貴⽅の⾒てみたい構造・分⼦は何ですか︖ ぜひ志望動機に「見てみたいもの、コト」を書いて下さい。⼀緒に⾒てみましょう。 |
細胞極性統御研究チーム |
休眠状態可視化レポーターキリフィッシュの開発 |
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荻沼 政之 |
生命活動は、時の流れに沿って不可逆的に進行する。一方、一部の生物では生命活動の時間の流れを一時的に休止する現象「休眠」が観察される。ターコイズキリフィッシュは、アフリカ原産の卵生メダカで、短い雨季にのみ現れる一時的な池に生息する。この特殊な環境に適応するため、乾季には胚発生の途中で生命活動を休止し、休眠状態になる。休眠中の胚は最大3年という長期間にわたり、生きたまま安定的に保存され、次の雨季には正常に発生を再開できる。休眠胚がどのようにして生きた細胞を安定的に保持しているのかは依然として不明である。本サマースクールでは、この謎を解明するために、胚の代謝状態を可視化し追跡できるレポーターキリフィッシュを遺伝子導入によって作製し、その観察が可能かどうかを試しみる。つまり、不思議な魚ターコイズキリフィッシュを用いて、遺伝子導入技術や胚を用いたイメージング技術を学ぶことができる!! |
時間発生生物学理研ECL研究チーム |
完全合成餌を⽤いた栄養応答に関する研究 |
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小幡 史明 |
完全合成餌を利⽤し、ミネラルやビタミンなどの摂取量がショウジョウバエ個体に与える影響を分⼦レベルで解析する。特定の栄養に対する⽣体応答を解明するプロセスを体験する。 |
栄養応答研究チーム |
マウス卵母細胞における染色体分配装置のライブイメージング |
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北島 智也 |
母なる細胞である卵子は、卵母細胞が減数分裂することで生まれます。卵母細胞は、遺伝情報を保持する染色体を正しく卵子へ分配し、子孫に伝えるために、あらゆる手を使っています。本研究テーマでは、マウス卵母細胞の染色体および分配装置をライブイメージングし、減数分裂における染色体分配のプロセスを直感的かつ定量的に理解することを目的とします。薬剤を用いて特定機能を操作することで、それらの染色体分配に果たす役割を調べます。 |
染色体分配研究チーム |
AIを活⽤した蛍光レポーターの開発 |
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小長谷 有美 |
ChatGPTに代表される生成AI(人工知能)は急速に普及し、私たちの生活や仕事のスタイルを変革しつつあります。タンパク質の構造解析の分野では、AlphaFoldといった機械学習アルゴリズムによって非常に高い精度でタンパク質の立体構造予測が可能になってきました。本コースでは機械学習アルゴリズムを活用し、細胞内の分子活性を測定する蛍光レポーターの開発に取り組みます。細胞培養やライブイメージングを含むウェットの実験と、AlphaFoldを用いたタンパク質構造解析やMATLABを用いた画像解析といったドライのアプローチを、どちらも学んでいただけます。 |
定量的細胞運命決定研究チーム |
冬眠様状態における血中グルコース制御機構の解明 |
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砂川 玄志郎 |
人間はまだ冬眠できませんが、冬眠をしないマウスを冬眠に近い状態に誘導することは近年可能になっています。冬眠中の動物の血中グルコースはどのように制御されているのでしょうか?そこで、本研究テーマでは当研究室で保有する複数の冬眠様モデルマウスを用いて、低代謝状態のマウスの血糖値がどのように制御されているか、動物の血液を解析することで迫ります。
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冬眠生物学研究チーム |
微⽣物進化をゲノムから読み解く |
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古澤 力 |
土壌や河川や動物の腸内など、微生物は様々な環境において生育しています。私達の研究室では、そうした微生物の環境適応や進化の過程が持つ性質を、実験と理論の両面から解析しています。この実習では、皆さんが環境中から単離した微生物のゲノム配列を、最新のシーケンス機器を用いて解析します。培養やゲノムの抽出から、バイオインフォマティクスの技術を用いた配列決定まで体験をしてもらう予定です。 |
多階層生命動態研究チーム |
オキシトシンによる食欲抑制作用の研究 |
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宮道 和成 |
脳には様々なタイプの神経細胞が存在し、複雑なパターンで活動することで動物の⾏動や臓器の機能を制御しています。ウイルス遺伝⼦⼯学を⽤いると、⾏動中のマウスにおいて特定のタイプの神経細胞の活動を可視化したり操作したりできます。本研究テーマでは、社会行動に重要な役割を果たす視床下部室傍核のオキシトシン神経が食欲の制御にも重要な役割を持つことに着目します。オキシトシン神経を薬理遺伝学や薬理学の手法によって操作した場合に、食欲と血糖値がどのように変化するかを測定し、オキシトシンによる食欲制御の作用機序について考察します。 |
比較コネクトミクス研究チーム |
細胞・組織・個体はどのように動的恒常性を維持するのか? |
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Sa
Kan Yoo |
一見、不変に見えるような組織でも、多くの生体組織においてダイナミックな細胞の入れ替わりが行われています。この動的恒常性は生命維持に不可欠であり、その破綻は、癌や老化といった疾病につながることがあります。私たちは、細胞・組織・個体における動的恒常性の維持とのその破綻プロセスを、遺伝学的アプローチやイメージングのできる実験系に落とし込むことで、そのメカニズムを明らかにすることを目指しています。具体的には、ショウジョウバエを使い、最近私たちが発見した新しい細胞死エレボーシスの分子機構の解明を目指します。 |
動的恒常性研究チーム |