大学生のためのBDRサマースクール

研究テーマ

研究テーマの詳細

研究テーマ  
  所属長名  研究テーマ詳細
所属・ラボ名
⼀分⼦・超解像ライブセルイメージング
okada 岡田 康志   ER、ゴルジ体、ミトコンドリアなど、細胞の中の様々な構造が教科書に記載されています。では、このような構造は、細胞の中で本当はどんな形をしていて、どんな風に動き、機能しているのでしょうか︖ また、細胞の中では、様々なタンパク質分⼦が様々な機能を果たしています。そんな「はたらく分⼦さん」の様⼦を⾒てみたいと思いませんか︖ 貴⽅の⾒てみたい構造・分⼦は何ですか︖貴⽅の "推し" を⼀緒に⾒てみましょう。
細胞極性統御研究チーム
ショウジョウバエが栄養状態を調節するメカニズムに迫る
obata 小幡 史明   私たち⽣物は⽇々⾷事によって外部から栄養を摂取しています。摂取した栄養素は体内で代謝を受けて利⽤され、最終的に体外に排泄されるというサイクルを通して恒常性が保たれています。しかし摂取する栄養素の違いに対して、体はどのように応答し、適応するのでしょうか。本研究テーマでは特にショウジョウバエの排泄を担う臓器に着目し、遺伝学操作や栄養操作、代謝物測定などによって個体の状態を様々な角度から解析します。
栄養応答研究チーム
マウス卵母細胞における染色体分配装置のライブイメージング
kitajima 北島 智也 母なる細胞である卵子は、卵母細胞が減数分裂することで生まれます。卵母細胞は、遺伝情報を保持する染色体を正しく卵子へ分配し、子孫に伝えるために、あらゆる手を使っています。本研究テーマでは、マウス卵母細胞の染色体および分配装置をライブイメージングし、減数分裂における染色体分配のプロセスを直感的かつ定量的に理解することを目的とします。薬剤を用いて特定機能を操作することで、それらの染色体分配に果たす役割を調べます。
染色体分配研究チーム
タンパク質の無細胞合成
shimizu 清水 義宏      DNAの情報がRNAに転写され、タンパク質へと翻訳される一連の流れはセントラルドグマと呼ばれ、あらゆる生命現象の根幹を成します。この流れを試験管内に再現し、人工的にDNAからタンパク質を作る技術は無細胞タンパク質合成系と呼ばれ、様々な生命研究に役立てられています。サマースクールでは実際に無細胞系によってタンパク質を作ってもらい、セントラルドグマの流れを肌で感じてもらえればと思います。

無細胞タンパク質合成研究チーム

最先端の技術を用いて計測し、細胞の画像と遺伝子発現の関係を調べよう
shiroguchi 城口 克之   多細胞生物中のそれぞれの細胞は、同じ遺伝情報を持ちながらも、異なる遺伝子を発現させることで様々な形状や機能を示します。そのため、細胞の形や動きなどの特性が遺伝子発現とどのような関係にあるのかを調べることは、生命の理解を深めることに繋がります。本実習では、顕微鏡観察して特徴を捉えた細胞を、本研究室で開発したロボットを用いて分取し、分取した細胞の遺伝子発現を計測します。これらの実習を通して、細胞の”顔つき”と遺伝子発現状態の関連、技術開発の意義や応用について議論します(事前に簡単な“宿題”が出る可能性があります)。

細胞システム動態予測研究チーム

冬眠様状態における血糖値の推移 
sunagawa 砂川 玄志郎   ⼈間はまだ冬眠できませんが、冬眠をしないマウスを冬眠に近い状態に誘導することは近年可能になっています。冬眠中はほぼ⾷事をしませんがエネルギー消費量も著しく低下しています。⾎糖値はどのように変化をするのでしょうか?そこで、本研究テーマでは当研究室で保有する複数の冬眠様モデルマウスを⽤いて、低代謝状態と⾎糖値がどのように関係するか解析します。
冬眠生物学研究チーム
ゲノム三次元構造の時空間制御をDNA複製の視点から明らかにする
hiratani 平谷 伊智朗 細胞は分裂前にゲノムを正確に倍化しており、その失敗は染色体異常に直結します。それゆえDNA複製の正確性は非常に重要ですが、多細胞生物には多様なゲノム高次構造を持つ細胞種が存在し、それに合わせてDNA複製制御も多様化しています。我々はゲノム三次元構造とDNA複製の双方を行き来しながら、これらの多様性、変化の様式、両者の協調性の実態に興味を持って研究を展開しています。本コースでは、マウスES細胞や初期胚、ヒト培養細胞等を調べてDNA複製制御の多様性に触れ、1細胞全ゲノム複製解析データと見比べ、ゲノム三次元構造と複製の関係について考える機会を提供します。
発生エピジェネティクス研究チーム
体温を制御する神経系の組織化学的解析
hiratani 宮道 和成 脳には様々なタイプの神経細胞が存在し、複雑なパターンで活動することで動物の⾏動や臓器機能を制御しています。ウイルス遺伝⼦⼯学を⽤いると、⾏動中のマウスにおいて特定のタイプの神経細胞の活動を操作することができます。本研究テーマでは、体温の制御に関わる視索前野の神経細胞を操作することでマウスにおいて⼈⼯的な低体温・低代謝状態を誘導して観察します。また、体温が回復する過程で様々な脳領域の組織切⽚を作成し、組織化学的な解析を⾏います。これらの結果から、体温の制御に関わる神経回路やその細胞構成について考察します。
比較コネクトミクス研究チーム
光シート顕微鏡の原理・構築・実践
watanabe 渡邉 朋信 生命現象を「観察する」ためには、主に、光学顕微鏡が用いられます。サマースクールでは、学生のみなさんに蛍光顕微鏡を「作って」もらいます。だたの蛍光顕微鏡ではありません。厚みのある生物試料観察においてシート状に成型したレーザー光により、まるで切ったような断層面を観察できる顕微鏡です。光学顕微鏡を自分達で設計・構築し、生命科学における光学顕微鏡技術の根本を理解しましょう。
先端バイオイメージング研究チーム
細胞・組織・個体はどのように動的恒常性を維持するのか?
Yoo Sa Kan Yoo 一見、不変に見えるような組織でも、多くの生体組織においてダイナミックな細胞の入れ替わりが行われています。この動的恒常性は生命維持に不可欠であり、その破綻は、癌や老化といった疾病につながることがあります。私たちは、細胞・組織・個体における動的恒常性の維持とのその破綻プロセスを、遺伝学的アプローチやイメージングのできる実験系に落とし込むことで、そのメカニズムを明らかにすることを目指しています。具体的には、ショウジョウバエを使い、最近私たちが発見した新しい細胞死エレボーシスの分子機構や、老化時の幹細胞癌化の分子機構の解明を目指します。
動的恒常性研究チーム

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