大学生のための生命科学研究インターンシップ

研究テーマ

研究テーマの詳細

研究テーマ  
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所属・ラボ名
細胞の動態から発生のしくみを読み取る
hayashi 林 茂生 細胞が有する多彩な形態形成と器官形成の能力を理解することは生命科学の大きな課題です。当研究室では小型で透明度の高いショウジョウバエの胚でイメージング解析、遺伝学、顕微操作などを利用して細胞を見ながら組織が作られるしくみ理解するための研究を行っています。受講者には答えの用意されていない研究課題について取り組んでいただき、研究者と共に答を考えていただきます。
形態形成シグナル研究チーム
Interplay between blood flow and blood vessel architecture
phng Li-Kun Phng Our lab investigates molecular and mechanical mechanisms controlling blood vessel formation and maintenance. We are particularly interested in the interplay between haemodynamic forces and endothelial cell behavior. During this summer internship, we will explore how changes in blood flow affect endothelial cell shape and blood vessel architecture and investigate how endothelial cells resist the deforming forces of blood flow. Experimental approaches will include drug treatments, microinjections, laser ablations and fluorescent live imaging of transgenic zebrafish embryos.
血管形成研究チーム
毛包形成を支える細胞分化のダイナミクス
fujiwara 藤原 裕展 毛を作る器官である毛包は、胎仔期に上皮細胞と間充織細胞が相互作用(上皮−間充織相互作用)することで形成されます。殆どの器官は、上皮組織と間充織細胞からできていることを考えると、これらの関係は最も重要な相互作用と捉えることもできます。これまでの研究で、上皮-間充織相互作用を支える分子基盤の理解は進んできましたが、秩序だった組織形成を可能にする多細胞ダイナミクスの理解は進んでいません。本研究テーマでは、毛包の発生過程で見られる上皮細胞や間充織細胞の増殖、移動、細胞系譜、分化、配置などのダイナミクスや細胞外マトリックスとの関係を3次元ライブイメージング法で捉えることで、上皮−間充織相互作用を支える多細胞動態の理解を目指します。
細胞外環境研究チーム
マウス卵母細胞における染色体分配装置のライブイメージング
kitajima 北島 智也
母なる細胞である卵子は、卵母細胞が減数分裂することで生まれます。卵母細胞は、遺伝情報を保持する 染色体を正しく卵子へ分配し、子孫に伝えるために、あらゆる手を使っています。本研究テーマでは、マウス卵母細胞の染色体および 分配装置をライブイメージングし、減数分裂における染色体分配のプロセスを直感的かつ定量的に理解することを目的とします。薬剤 を用いて特定機能を操作することで、それらの染色体分配に果たす役割を調べます。
染色体分配研究チーム
濃度勾配とパターン形成の操作
inomata 猪股 秀彦 一つの受精卵が細胞分裂を繰り返し、様々な組織を正しく構成する過程をパターン形成といいます。このような、一見複雑に見えるパターン形成の多くは、実は単純な蛋白質の濃度勾配にしたがって構築されることが知られています。本コースでは、アフリカツメガエル・ゼブラフィッシュ胚を用いて人工的に濃度勾配を制御し、ライブイメージングを用いてパターン形成への影響を解析します。さらに、得られたデータをもとに単純な法則が生み出す複雑な発生現象を考察します。

体軸動態研究チーム

ES細胞分化に伴う染色体高次構造変化の解析
hiratani 平谷 伊智朗 細胞が分化し、ゲノムのエピジェネティックな状態や核内三次元空間におけるクロマチン高次構造が変化していくことで、細胞は次第に異なる遺伝子のセットを発現できるように、或いはできなくなるようになり、異なる個性を獲得していきます。本実習ではその一端を明らかにすべく、マウス不活性X染色体の形成過程を研究対象とし、Hi-Cなど染色体高次構造のゲノムワイドデータを足がかりにして、X染色体不活性化の初期に染色体に何が起きているのかをFISH (Fluorescence in situ hybridization) による顕微鏡観察を通して考察してもらいます。じっくり考えたり、人とディスカッションしたりするのが好きな方、大歓迎です。
発生エピジェネティクス研究チーム
神経幹細胞の振る舞いをじかに見る
matsuzaki 松崎 文雄
脳は高度に組織化された器官ですが、その発生は幹細胞の集団からなる一枚のシートを丸めたチューブから出発します。そして、神経幹細胞がダイナミックな振る舞いをしながら、分裂によってニューロンを次々に作り出してゆきます。このコースでは、GFPで標識したマウスの胎児の脳のスライスを顕微鏡下で直接観察することにより、神経幹細胞が神経を生み出す様子を理解します。
非対称細胞分裂研究チーム
ヒト腎臓オルガノイド自己組織化の観察
takasato 髙里 実
私たちの研究室では、ヒトiPS細胞を用いてミニ腎臓(腎臓オルガノイド)を作製しています。血液の濾過や尿の産生などの腎臓固有の機能の発揮には、三次元構造を構成することが不可欠ですが、腎臓オルガノイドの内部には三次元の腎臓組織が自律的に発生しています。今回のプログラムでは、個々の細胞がどのようにして三次元組織を形作るのかを、腎臓オルガノイドの形成過程を観察することで調べてゆきます。
ヒト器官形成研究チーム
傷や癌や老化が個体に与える影響
yoo Sa Kan Yoo
生物は、傷や癌や老化といった、生体内の恒常性の破綻にある程度まで対応することができます。その結果、恒常性の回復を達成できることもあれば、組織や最終的には個体の死に至ることがあります。私たちは、恒常性破綻に対する生物の対応を、遺伝学的アプローチやイメージングのできる実験系に落とし込むことで、そのメカニズムを、細胞・組織・個体レベルで明らかにすることを目指しています。具体的には、ショウジョウバエを使い、傷や癌や老化に対する応答メカニズムの解明を目指します。
Yoo生理遺伝学研究室

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